2014年10月韓国旅行【その9乙支路3街の飲み屋街】
乙支路3街は明洞のすぐとなりというロケーションにもかかわらず町工場があったりしてかなり下町の色彩が濃い街だ。
1年半ほど前に紀行作家の鄭銀淑さんに連れて行って頂いてからとてもお気に入りの街になった。
今回最初に目指したのは『ウォンジョ・ノクトゥ』という店だ。ウォンジョ・ノクトゥとは日本語に訳せば『元祖・緑豆』という意味だろう。パジョンが売りの店である。
地図を片手に魅せを探すがよくわからない。多分この辺りにあるはずだとわかっていても探しだせないでいた。丁度のその時に通りかかった人に聞いてみると尋ねた場所から5メートル戻った所にその店はあった。
店構えをみて友人は躊躇していたが、僕は構わず店に入った。

壁にかかっているメニューを見てまずはマッコリを頼んだ。
長寿(チャンス)マッコリが出てきた。長寿はソウルをベースにしたマッコリである。
マッコリは地産地消のお酒なのでご当地ものを飲むことになるのだが、さわやかな酸味があり飲みやすいマッコリだ。

こんな風に鄭銀淑著の『韓国酒場紀行』を持っていると店のハルモニが、ニコッとした。きっとこのバイブルを手にして店にくる日本人が多いのだろう。
ガイドブックを持たずに鄭銀淑さんの本を片手に韓国中を旅してきた。

マッコリを頼むともう一度壁のメニューを見ながら『海鮮パジョン(ヘムルパジョン)』を頼むことにした。
こういう店では海鮮パジョンが無難である。
出てきたパジョンはちょっと変わっていた。最初から3つに切り分けているのだ。
味は申しぶんない味でこれで9,000Wなら安いほうかもしれない。他にもなにか注文しようかと思ったのだが、どれもジョン系のものしかないようなので、腹も満ちて店をあとにした。

もう1軒気になっていた店に向かったのだが、残念ながらもう閉店しているようだった。
土曜日が休みの日なのか、それとももう営業しなくなってしまったのかはわからなかったが。
気を取り直してマンソンホプへと向かう。
この季節はまだ店先にテーブルを出して飲むのが気持ち良い。
だから店の中はより外で飲んでいる人のほうが圧倒的に多い。

テーブルにつくと何も頼まずともビールととノガリが出てくる。
このコチュジャンがものすごく辛いのだ。ヒリヒリと舌を刺し、いくらビールを飲んでも舌の痺れは取れない。僕が知るかぎり韓国で一番辛いコチュジャンではないかと思う。

テーブルの下には、ピーナッツの殻も落ちていたのできっとピーナツがあるかも知れないと頼んだのが『タンコン』。壁に貼ってあったメニューに1000Wで出ていたので、おそらくこれがピーナツではないかと思って頼んでみたらアタリだった。

2人で2軒はしごして合計25000W。一人あたり1300円ほどだろうか。
この街は酒飲みにはたまらない店が幾つもある。
乙支路3街の路地裏は、ディープなソウルを感じることがきる路地裏だ。狭い路地裏には所狭しとプラスチックのテーブルと椅子が並べられて安酒を楽しんでいる。

飾らない街ソウル。
僕はこんな路地裏が好きである。


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