【その他】積水ハウスが地面師にやられるとは
そこでは詳しく書かれていませんが、これは東京五反田の一等地の約600坪の土地取引で発生した地面師事件です。
いまどき地面師だなんて本当に驚きますが、そんな事件が勃発したのです。
JR五反田駅から目黒川の方向に向かうと古ぼけた屋敷があります。ところどころ壁が崩れかけていたりしますが、表の表札には「海喜館(うみきかん)」という看板が出ていて旅館だということがわかります。
駅から3分でかなり結構まとまった土地ですので、格好の不動産取引の対象でしょう。多くの不動産業者がこれまで取引したいと願っていたはずです。
所有権者は個人で1人です。不動産登記簿謄本によれば、抵当関係には何も記載されていないことから権利関係がシンプルなので、所有者本人の承諾が得られればこの一等地を手に入れることができます。不動産の世界で生きている人であれば、どうしても取引したい土地と言えます。
それにしても移転登記前に63億円もの支払いがされていますが、少し特殊な取引だったのでしょうね。
何としても取引したい積水ハウスは通常ではあり得ない支払いを先にしているように思います。つまり地面師のいいなりになって前払いしているという感じがします。
※このあたりは宅建主任士ではないので正確にはわからないですけれど。
不動産取引には、不動産業者、購入者、司法書士、弁護士など多くの人が関わります。これに当事者(地面師グループ)が加わりますが、犯罪者は地面師のみなのかその他にも取引に加わった人の中にいるのかいないのか捜査はこれからでしょうけど、単独でできる犯罪ではなく複数の関係者がいるはずです。この事件の続報が待たれます。
担当した積水ハウスの営業マンは、解雇されることはないでしょうけれど、大きな懲罰を食らうことになろうかと思います。居づらくなってやめてしまうことも考えられますし、管理職であれば降格は普通のことで生涯管理職に戻ることはないでしょう。そして司法書士の処分は重たいはずです。土地の所有者の本人確認を怠った(もしくは不備があった)ことから発生している事件と考えられますので、巨額の損害賠償請求があるはずです。もちろん支払うことができる金額ではありませんので自己破産するしか道はないはずです。
五反田駅徒歩3分。600坪で70億円。坪単価1200万。
目黒区(ここは品川区)は最も土地の高いエリアです、調べてみるとこの坪1200万ほどの価格は適正な相場観でしょう。
やっとつかんだ売買契約。誰もが狙っていてそれが自分たちに転がり込んできたチャンス。通常あり得ない不利な支払い条件も丸呑みで取引を実行した。そして引っかかった犯罪。
そう考えると担当の営業や司法書士だけではなく、こういう特殊な取引を承認した積水ハウスのコンプライアンスの体制に大きな問題があるという気がしてなりません。まぁ、素人考えなのでこれが普通の取引ならばなんだか不思議な世界です。



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